2017年3月27日月曜日
「カンタベリー物語(上)」 チョーサー・作
再び、上巻限定の読破であるが、実は中巻も途中までは読んだのだ。
こんな中途半端な読み方をした、「カンタベリー物語」は、今も少し無念に感じるところがあるので、もしかすると、最後まで読むかもしれない。
物語のあらすじは、カンタベリーに行くまでの道中、馬車で乗り合わせた人たちが、「色んな物語を1人ずつ話をしよう」と言い出し、それぞれが色んな物語を語る、という話である。
上巻は、なかなか面白い話が多かった。
詳しい事は覚えてはいないが、割と下ネタ話も多かったと思うのだが、何かの一文に受けてにやにやしたりする事もあったし、「サイテーだなこいつ」と思いながら読む話もあった。
ところが、中巻になってからは、ガラリと趣きを変えてくるのだ。
誰だかが、聖人がどうとか、心清らかな誰それが祈ってどうとか、素晴らしく高尚な物語を長々と語りだすのである。
ご立派すぎる物語を読む事に疲れきった後は、次に落差で下ネタ話でもくれば気力が戻るだろうと思っていたのだが、なんと、高尚な物語第2弾が始まったのだ。
もちろん、語っている人間は交代していたので、違う人物が語っている筈だった。
だが、もう、その人物の違いが分からない・・・と、いうほど似たような高尚な話が続く。
そして、不思議と立派な物語というものほど、長文なのだ。
読んでいれば、読んでいるほどに、睡魔の誘惑に勝てなくなり、本を閉じて居眠りをしてしまった。
そして、そのまま今現在まで読んでいない。
自分の程度の低さを知った物語である。
でも、まだまだ心残りがあるので、もしかすると最後まで読むかもしれない。
ただし、今読んでも高尚な物語のあたりは、死ぬほど退屈する事を覚悟しなければならないだろうが・・・。
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