物語のあらすじは、ウェルテルがロッテという人を好きになるのだが、生憎ロッテにはアルベルトという婚約者がいて、後々にその相手と結婚もしてしまう。
悩むウェルテルは、恋愛もうまくいかない、人ともうまくいかない、当然仕事もうまくいかない、何もかも思い通りにならない。
挙げ句に近くで情痴事件もあり、知り合いの弁護をするが聞いてももらえない。
何もかも思い通りにいかないウェルテルは、最後に自殺をする。
まぁ、そんな風に、ウェルテルがずっと色んな物事に悩んでいる、そんな話だった。
恋愛の話というわけでもない。
とにかく、生活の随所でウェルテルの悩みが絶えないのだ。
そんな印象だった。
深読みは出来なかったが、ロッテがアルベルトを選んだのは、正解なんじゃないか、という感じだった。
ウェルテルが遺書にロッテの名前を書き記すというところなどは、読んでいて、「やっぱりな。こういうやつは無駄に自尊心が高いんだ」と、怒りを感じる所すらあった。
自分は可哀想な感じで死ぬが、残されたロッテはどうだろう?
遺書が他人の目に読まれた時、ロッテはどんな風に思われるだろう?
思いやりが欠片もない男、それがウェルテルである。
自分の悩みでいっぱい、いっぱいなのだ。
だが、それも、若さゆえだろう。
つまり、ロッテも、アルベルトも青春を越えて大人になったのだ。
しかし、ウェルテルは青春のまま生きていた。
その温度差による悲劇だ──。
ウェルテルを見ていれば、きっとみんな大人になり、自分の悩みを克服できるであろう。
ちなみに、再読はしないが、オペラは聴いた。
オペラの「ウェルテル」は割りと好きです。
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