2017年3月15日水曜日

「モルグ街の殺人」 エドガー・アラン・ポー・作




「黒猫」も読んだけれど、今日は「モルグ街の殺人」についての感想を書りつもりだ。

ちなみに、完全ネタバレで感想を書くので、これから「モルグ街の殺人」を読むつもりだ、という人は、読まない方がよろしいかと思われる。

「モルグ街の殺人」は、かの有名な探偵デュパンが登場する話だ。

事件は、ある館の密室で、人間の力では不可能ではないかと思うような、バラバラ死体が見つかり、推理していくという話だ。

何でも、そのバラバラ死体は物凄い力で引きちぎられたような痕跡だという。

そして、結局最後にデュパンが事件を解決するわけだが、なんと、その驚愕の犯人はオランウータンだったのだ!

何だそれ!

人間じゃ不可能ではないかと思う仕業が、そのまんま人間じゃないのか!

大体にして、オランウータンが人間の体を引きちぎって殺すとかいう犯行は、もうチートの世界じゃないのか?!

逆に、確かに犯人がオランウータンなんて誰も思いつかないかもしれない。

常人が推理小説を書こうとした時に、犯人にオランウータンをもって来ようなんて、そんな事は考えないだろう。

しかし、ポーは違う。

やはり、奇才ポーは目の付け所が違うのだ。

確かに、常日頃から思っていたのだが、小細工を弄し、時間と労力を惜しまずに頑張って奔走する犯人の姿は、その努力が目立ってしまい、恐怖を煽らせるのには不十分であるかもしれない。

その為、よくある、「仕方がなかった」とか言いながら殺人を犯すミステリーサスペンスを観て、推理物語に偏見を持ってしまった人には、ポーの推理小説はお薦めかもしれない。

必ず、偏見という二文字を取り除いてくれる事だろう。

ちなみに、マウスキーは面白く読みました。

二度読みました。

二度読んだのに、オランウータンが犯人というシーンで大喜びしてしまうという、浅い読み方で申し訳ないですが、マウスキーはこの話が好きです。

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